イエジーシェックの秘密
チェコの家族の田舎のおうちに到着すると、甥っ子が「いやだ」「いやだ」と泣いております。
チェコではサンタさんではなく、生まれたばかりのイエスさまjěžíšek イエジーシェックがプレゼントをくれることになっているのですが、ちいさな甥っ子はイエジーシェックが来るところが見たいと言ってツリーの下を離れません。
それじゃあこっちが困るのよ
見てないところでプレゼントを並べなきゃいけませんからね。誰かが「いいこにしてないとイエジーシェックが来ないよ」と言うと、途端に泣きやみ、お散歩に従いました。こんなに効果があるのですから、少しでも長く効き目がある様に、なんとしてもこっそりプレゼントを並べなくてはいけません。
チェコで多くの場合は、ハンカチやチェコレートなどの小さなものでも構わないので、一人が全員分のプレゼントを準備します。小さい子の分を変わっておばあちゃんが準備することもある位、誰が誰にプレゼントするかにこだわります。つまり十人集まるなら一人が九個のプレゼントを持ってくるわけですから、九十個のプレゼントがストロメチェック ツリーの下に並ぶという計算になります。
ゼイゼイゼイ…結構並べるのも一仕事。並べ係、任務を遂行いたしました。
↑誰宛のプレゼントか付箋紙がつけてあるのが現代風。
夕ご飯まではなにも食べないしきたりもあり、我慢できれば、金の豚が来てお金持になると言われていますが、
各家庭で「ツクロヴィーとヴァーノチカはノーカウント」等の新ルールを作り、ここでも「z dovolením スドボレニーム ちょっと失礼」といいながら、焼いていったヴァーノチカをどんどんつまみ食いしてくれます。嬉しい。
さ〜て、金の豚さんは来たかな?
これが家族の鯉のスープ、鯉の粗を野菜と煮込んだもの。半分位の出席者は鯉の臭みに慣れないと食べませんが、日本人のわたくしにとっては寿司屋の大将が常連にコッソリ出してくれる魚の粗汁的な最高のメニューです!
じゃがいものサラダと鶏のカツレツ。
あ、写真撮る前に一口食べちゃった。
鶏肉を薄ぅ〜くスライスし、更に肉たたき棒で薄く薄くして揚げるのがチェコの家族風。カリッカリで最高!じゃがいものサラダは、野菜を細かく刻んで歯ごたえを残る程度に茹でずに蒸し、ピクルスやマヨネーズ(家庭によっては生クリームやお酢)を加える日本とはずいぶん違ったものですが、すっかりこの味に馴染んで大好き。住めば都がなにかとお得!
食事よりもいつイエジーシェックが来るか気がかりな子供達、食事の終わりを見計らってツリーのある部屋の方で鈴を鳴らすと(このあたりかなり慎重に)、まっしぐらに走って行き、先ほどの写真の山の様なプレゼントを見つけるわけです。しばらく口をぽかんと開けてたたずんじゃったりして、
ふっふっふうまくいった
よし今だ、花火に点火~!
ツリーに飾ってた花火に火をつけます。
花火の火がうつってプラスティック製のツリーや飾りは危険なので、現在でも生木のツリーやガラス飾りが必須。
子供は包に書いてある名前を読んで(字の勉強兼)、その人に渡してあげる係になりますが…
自分のプレゼントが気になって人の分は雑です(^^)。まだちいさくてよく字が読めないのに、大人が「これはRよ、Kじゃないでしょう」と真剣に注意したりしてかなりカオスに。これが最高に楽しい時間。
わたしも山とプレゼントをいただき、どれも素晴らしくステキでしたが、こちらの…
チェコのおかあさんからの手作りお庭のりんごジャムが最高!
そして…
ご主人からのりんごのワイヤレスキーボード。これも最高~!
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