断水だって!じゃ、フランス祭り

断水だって!じゃ、フランス祭り

最近の楽しみは朝にご主人と一緒にヨガをすること。「ご主人」は夫のニックネームだ。「体が硬いから」「決められた動きを繰り返すのは性に合わないなぁ」と言っていたご主人が、次第にヨガに興味を持ってくれて、毎朝わたしがしている練習を時々一緒にするようになり、今ではご主人もすっかり早起きになり、毎朝一緒にヨガをしている。今朝もそんなヨガ中、つまり早朝に呼び鈴が鳴る。工事の人だ。「お昼まで水が止まる、流すのもしないで」と言う。だっ断水だ!

ヨガマットも敷きっぱなしに、とりあえず台所に駆け込む。ご主人はレタスを洗っている。うーむ、やっぱり頭がいいな。それが一番水を使うよね。わたしはただただ右往左往。その時ご主人がこう言う「流すのもダメならトイレもいけないよね?それじゃぁ家にはいられないから、あれ、行きたがっていたじゃない?フランス祭。行こうよ」

やったー!

断水のおかげでフランス祭に。以前は仕事帰りに一人で立ち寄ったりで、落ちあったりで、ふたり一緒にわざわざ出かけてきたのは初めて。しかも「たまにだから使おうね」とお小遣い握りしめてきたりして、縁日に行く様なワクワク感!なにせほぼ二年ぶりの外食なんだから!

丁度、降り続いていた雨もあがり、程よい人。通称フランス祭は、プラハ界隈にお店を持つレストランや食材店が屋台の軒を並べる市。最初は、久しぶりに人がワイワイ集まるのを見てドキドキしたけど、いつものゲートが今年は輝いて見えちゃった。

エスカルゴにも興味があったし、たこやエビにマグロなんかのデリにも惹かれるし、山と積まれたカヌレにも呼ばれるなぁ。もちろんチーズ食べるでしょう、と迷い迷って二人で一緒にムール貝を食べることにした。キレイな色のボトルが並んでいるのを見て、久々にお酒も飲んじゃうことに。特に大決心をしたわけでもないけど、五年ぶりくらいのお酒。ヨガを続けていると、体が必要なくなった時に自然にやめるから、無理して辞めなくていいよという、師の教えは本当だったのだな〜。

ワイン樽の上が空いてたよ!
混んでる時は、座る席なんてまさか、樽だって一樽に十人位がグラス置いて飲んでるんだから、ラッキー!雨上がり。ムール貝の酒蒸しと、試飲で選んだ二種類のロゼワインを並べていただきます。そういえば、新婚旅行で南フランスの海沿いレストランに行ったよね。そこで地元の人達がしていた、ムールの酒蒸しを食べる方、殻をスプーン代わりにして、貝を外して食べたり、スープをすくって飲むを真似してやったね。と、二人で手をベタベタにしながら「美味しいねぇ」と食べた。

グラスはデポジット(預かり金式)なのでお店に返し、いつものチーズ屋さんでお気に入りのチーズを、お祭りだから奮発して丸のままで買って。ほろ酔い気分でカレル橋から旧市街広場へと「プラハはキレイだね、いつまで経ってもこのキレイさに慣れないね」なんて言いながら散歩して帰った。